はてなダイアリーキーワード普通名詞

ありふれている言葉だからこそ、読んだときに発見があるものであってほしい、と考えるからです。こうした観点からは、「過去?」(http://d.hatena.ne.jp/keywordlog?klid=143066)などが優れていたように思います。

通名詞に関してはいくつか論点があります。わたしの意見は、一般的な普通名詞といった曖昧な表現を使って一律に制限をかけることには反対です。ただし、個別には、たしかに「ありふれた普通名詞」としか表現しようのないキーワードで、削除に賛成したい単語もあります。

まず、ジャンル分けが少ないこともあって、多くの専門用語が一般の普通名詞に含まれます。また「アニメの普通名詞と一般の固有名詞」といったジャンルごとの指定も現在はできません。そのため普通名詞一括オフという選択は、時に苦しい選択を迫られるものであったりもします。スタイルシートの設定でリンクを目立たなくするといった選択はもっと極端なall or nothingになります。

次に、ありふれた普通名詞であっても、たとえば「卒業式」「入学式」「卒業」などは使われる文脈も或る程度特定され、使われている文の話題になっていることが多く、言い換えればリンク発生によってハイライトされてもそれほど不自然ではないように思います。また、こうしたキーワードによるリンクを意味がないとは主張しづらいのではないでしょうか。
一方、話題の「意味」などは、以前もふれましたが、文脈や執筆者の意図を超えてヒットしすぎるように思います。
http://d.hatena.ne.jp/herecy8/20040309#p3
文脈や記述者の意図に関わらず不自然にハイライトされるキーワードは、明らかに間違いとわかる「誤爆」以上に気になります。もちろん個別に手動でリンクを外すという手段は残されており、対応可能であるわけですが、削除を希望するユーザーが多数であった場合積極的に支持される理由が見当たらないならば、削除という選択もあってよいと思います。そのためのはてなダイアリー評議会であると思いますし。

最後に説明文について。百科事典を編纂しようとして参加者があつまっているWikipediaと違い、はてなダイアリーユーザーは必ずしもキーワードによる百科事典編纂に積極的であるとは限りません。もちろん百科事典的な記述は歓迎ですし、辞書のコピペには抵抗感を覚えます。ただ百科事典的な記述は、せいぜい「強い推奨」くらいにとどめるべきではないでしょうか。また、詩的・文学的表現による記述は、言い方を変えれば記述者のきわめて主観的な表現でもありますし、失敗すると眼も当てられないことになったりもするので、推奨することには消極的です。「通勤」をめぐる議論では、ありふれた単語なら説明も軽く流してほしい、あるいはいっそナシでもいいといった意見がありました。

蛇足ですが、「意味」は私見では削除賛成なのですが、アンチ・登録者とアンチ・削除者の議論のまま評議会にもちこまれてしまうことには反対で、その場合は棄権せざるをえないかなあと考えています。そのへんはid:hatenadiaryの采配に期待したいところなんですが。

追記
コメントありがとうございます。
現状では「意味」の削除支持が陶片追放支持につながりかねないので、私も大いに危惧しています。キーワードに登録者の色をつけて判断するということは、キーワードと登録者の間の特別な関係を認めることであり、キーワードの私有化に反対する論旨とは矛盾するように思っています。そもそもキーワードは個人的な動機で登録されるものだし、それを私有化と断ずるのは無理がありすぎます。それよりキーワードと登録者を結びつけて考えてしまう発想の方がよほど「キーワードの公共性を理解してない」と言えるでしょう。
っていうか個人のケンカにキーワードをまきこまないでほしい。あー、ここまで書いちゃったらリンクがないのも潔くないか。
http://d.hatena.ne.jp/kikori2660/20040310#p2