GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO- #3 シュミラクラ

「私はなにからなにまで偽物です」
id:herecy8:20051114:p1 でトリエラについて書きたいことは書いちゃったからなあ。自分の記憶も感情もすべて洗脳と条件付けの産物であることに自覚的なトリエラには、「本当の自分」と「偽物の自分」の見分けがつかない。ヘンリエッタのように無自覚なままフラテッロへの好意を表現することはできない。自分の中に生まれた感情を信じることができないからだ。しかし、生身の人間であるピノッキオに手もなくダウンさせられて、自分自身の中に生まれた悔しさは、まぎれもなく自分自身のものとして信じることができた。ヒルシャーを守れなかったからではない、任務を遂行できなかったからではない、自分が自分であることの意味が否定されて悔しかったのだ。トリエラはピノッキオと相対することで初めて自分自身を見出す。
でも、肝心の二人のバトルシーンが、手抜きにしか見えなかったなあ。
トリエラは女の子の安全に無関心だし、ピノッキオも女の子をすぐ殺そうとするし、巻き込まれた女の子を助けようとするのがフランカとヒルシャーというのが面白い。でも、ピノッキオは昏倒したトリエラに止めをささずに逃げるんですよね。女の子を射殺するのがイヤでナイフを使うってのも、ヤな趣味だと思う。