3月のライオン #36 流れていくもの/白い嵐

新人王とった桐山が宗谷名人と記念対局する、その前フリ回。記念対局の豪華ポスターに比べて、同時期に行われる柳原対島田の棋匠戦のポスターが貧弱だとか、華々しい舞台に慣れない桐山が落ち着かないとか、軽い小ネタで期待感を温める。その中で、宗谷名人の「天然」などという言葉では表現しきれない、異様さを印象的に描く。受け答えがトンチンカンだったり、いきなり給仕と正面からぶつかって赤ワインをモロにかぶったり、やってることはドジっ子なんだけれど、将棋以外の全てを切り捨てたというか、そもそも目に入ってないので捨てようがないみたいな「ギリギリ人の形を保ってる」と言われる突出した有り様が畏怖の念さえ抱かせる。