マンガ夜話 ベルサイユのばら

少女時代のアントワネットがすっごいかわいかったんです。
たしか赤旗がとりあげたかなんかして、左翼教師がベルばらをほめてたという当時の記憶がある。あとで池田理代子がプータオとかでぶっとんだ人生相談とかしてて、なんか明治時代の女性運動家みたいな人なんだと思った。これが団塊女ってやつか?
当時のマーガレットって、ベルばらがあって、あと木原としえ(現在は木原敏江)のエメラルドの海賊とか、旧世代少女マンガの黄金期というか、記号的な絵柄で見開きの画面を一枚のイラストとしていかに華やかに見せるかという手法の完成期だったんですよね。それは、自分の身の回りの貧乏臭い現実とは違う、どこか遠い異国の別世界の夢だったわけですけれども、それが具体的なニューヨークになったり、フランス革命時代のベルサイユになったりと、どんどん具体的になっていって、ひとつの限界点まで到達してしまった時代だったんだと思います。その限界を超えていくのが24年組なんですが、一方でその時点で日本はけっこう豊かになってきていて、身の回りでかわいいもの捜しをする乙女チックロマコメの時代になってくわけです。
池田理代子やったら次は学園マンガの祖として、西谷祥子とかやらないかな。