巌窟王 #23 エドモン・ダンテス

モビルスーツ鎧でシャンゼリゼにあるという伯爵世界に突撃していくフェルナン・モルセール。お父っつぁん、その鎧は験が悪いですよ。と言う間もなく伯爵の剣で嬲られるように切り刻まれます。しかし、伯爵は不死身だが病弱だ。薬がきれてスキを作ってしまい、フェルナンの剣に貫かれ、モビルスーツ同士は相討ちとなる。倒れた機体からよろばい出た伯爵の胸にもフェルナンの投げた剣が突き刺さるが、その身体からは血すら流れない。っていうか、目が増えてませんか。
一度はビビったフェルナンだが、薬箱を抱えて来たエデを捕まえるとその頭に銃を突きつける。エデを人質にした脅しになんと伯爵が素直に従って剣を捨てたのにはびっくり。けれどフェルナンが調子に乗って勝ち誇ると、笑い出した伯爵が指差した先では、助けられて手当を受けたアルベールが改めて人質になってハゲに銃をつきつけられてます。フェルナンってばついさっき自分で息子を銃で撃ってきたくせに、いきなりあせりまくりでまたびっくり。一方アルベールの頭に銃をつきつけているハゲことベルッチオも、情がうつったか引き金がひけません。エデは伯爵は薬を飲んでくれと叫び、アルベールはエデをはなせと叫ぶ。その場の人物みんなが焦りまくる不思議な構図の中で、伯爵だけがひとり冷静に立ってます。
ついにこらえきれずにフェルナンが銃を捨てて息子の命乞いをすると、伯爵は哀れみをこめた穏やかな眼差しで優しく語りだす。しかしそれは死すらも赦さぬ呪いの言葉です。ああ、これが見たかったんだよ。
土下座して泣き叫ぶフェルナンの前に差し出された手の意外さに驚き、ほっとして顔を上げたその表情が伯爵の言葉の冷たさに次第にひきつっていく。伯爵は赤子をあやすようにゆっくりと、お前の果てしない絶望がほしいと語る。巌窟王の哀れみは呪い、慈悲は絶望。

リーゼントのバティスタンがその身を楯にしてアルベールを庇い、銃弾に倒れます。誰からも愛されるアルベール。でも彼が愛してるのはモンテクリスト伯です。巌窟王と化してフランス語を喋りだした伯爵を抱きしめて接吻します。アルベールの愛に反応してエドモンの感情がよみがえり、仮面が消えて素顔が戻ります。そしてアルベールがエドモン・ダンテスの怒りを黙って全て受け入れると、巌窟王の契約は破られました。


フェルナンにとって親友を裏切ってまで結婚したメルセデスと息子がなによりの宝で、だから伯爵は最初からアルベールを殺すつもりだった。フェルナンはメルセデスに棄てられると思って逆上、無理心中を図るも自分は死にきれず、エドモンとの対決に「逃避」した。唐突に見えるフェルナンの行動も、混乱した心理の表出としてわからなくもありません。ちょっとわかりにくいよなとは思ったけれど、期待を裏切らない最終回でした。
でも一番の山場はフランツの遺書だったなあ。
(追記)
な、なんだってえーー!!(AA略
来週が最終回だそうです。でも予告なかったじゃん。OPもなかったじゃん。話おわってんじゃん。来週はMIB2かと思ってましたよ。ああ、びっくりした。
ああ、最後にエロイーズの手をとってた無口なタコっぽい人がよかったので、来週も出るとうれしいです。