ef - a tale of memories. #7 I....

99件の留守電の内容、怖い……それよりもっと、景がいきなり留守電を全消去するラストが怖い。
相手の中にある自分の像が見たいのに見られなくて壊れてく蓮治とみやこ。蓮治の想いは明日の千尋には届かない。みやこの想いは誰にも聞かれないまま消去されてしまう。
Aパート、記憶障害の千尋と蓮治の関係は同じことが繰り返されるばかりで積み重なっていくことがない。何度も繰り返される同じ会話が日常を形作ることがない。記憶操作が感情を殺していくガンスリンガーガールを思い出します。
小説のラストをどうするか、日ごとに千尋が何を言うかノートに書き留めてるあたりは余裕があったみたいですけど、一切の思い出を共有できない関係に蓮治は次第に追いつめられていきます。
Bパートはずっと、盛り上がってたデート前夜から来ない広野を待ってどんどん思い詰めていくみやこのモノローグ。たたみかける留守電の壁に向かって絶叫してるような空しさが悲愴なよい一人芝居でした。
蓮治の目眩のような既視感を乱れるビデオ画面で表現するとか、みやこの心情を何重にも重なって潰れていく文字で表現するとか、脚本と演出がうまく噛み合って、良い出来でした。
しかし、こんなもの深夜に流したら、眠れなくなるだろ。