アニメ調査室アンケート第12回2009年1-3月期調査

http://anime-research.seesaa.net/article/36724548.html
2009春調査(2009/1-3月期、終了アニメ、43+2作品)

01,黒執事,x
02,ゴルゴ13,x
03,とらドラ!,S
04,アキカン!,x
05,タイタニア,x
06,ワンナウツ,x
07,スティッチ!,x
08,明日のよいち!,x
09,まりあほりっく,x
10,さくらんBOY DT,x
11,ゲゲゲの鬼太郎,x
12,ミチコとハッチン,x
13,鉄のラインバレル,x
14,スキップ・ビート!,x
15,キャシャーン Sins,x
16,天体戦士サンレッド,x
17,絶対可憐チルドレン,A
18,続 夏目友人帳 (2期),x
19,地獄少女 三鼎 (3期),x
20,ネットゴーストPIPOPA,x
21,源氏物語千年紀 Genji,x
22,とある魔術の禁書目録,x
23,RIDEBACK-ライドバック-,x
24,テイルズ オブ ジ アビス,x
25,みなみけ おかえり (3期),x
26,Yes ! プリキュア5 GoGo!,x
27,ファイテンション☆テレビ,x
28,きらりん☆レボリューション,x
29,今日からマ王 ! 第3シリーズ,x
30,ソウルイーター (SOUL EATER),x
31,マリア様がみてる 4thシーズン,B
32,BLUE DRAGON 天界の七竜 (2期),x
33,スレイヤーズEVOLUTION-R (2期),x
34,空を見上げる少女の瞳に映る世界,x
35,鉄腕バーディー DECODE:02 (2期),B
36,WHITE ALBUM (ホワイトアルバム),x
37,おねがいマイメロディ きららっ☆,A
38,屍姫 玄 (シカバネヒメ クロ 2期),x
39,VIPER'S CREED (ヴァイパーズ・クリード),x
40,ドルアーガの塔 -the Sword of URUK- (2期),x
41,機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン (2期),F
42,CLANNAD -AFTER STORY- (クラナド 2期),E
43,機動戦士ガンダム00 (通期),F
44,CLANNAD (クラナド通期),D
45,全力ウサギ (12月終了),x

[再調査]
11-20,夜桜四重奏 ヨザクラカルテット,x
(MBSRKB 放送分。前回評価済みの方の投票は無効です)



(以下、自由記入)

{追加評価} (自由記入、第 9〜11回調査に参加している方)

{総評、寸評など} (自由記入、引用する場合あり)

03,とらドラ!,S

エキセントリックなキャラをエピソードを使って多面的に掘り下げていくことでドラマを生み出した。原作小説では文章で説明してあるシーンを絵にして敢えて説明は省くことで解釈の余地を生み、やたらと語りたくなるアニメだった。毎回長文感想書きまくったのも久しぶりだし、主要キャラそれぞれについて語りたくなったのは他にはガンスリくらいだ。個人的ベストエピソードは19話の聖夜祭だな。

17,絶対可憐チルドレン,A

1年間作画も演出も安定した上で突出した回も少なくなく、よいアニメシリーズでした。「予知された破滅」という大ネタを掲げつつ、原作がまだ連載中という中で盛り上げるに盛り上げきれないうらみはあった。釘宮理恵が澪と桃太郎の二役で薫@平野綾と掛け合いしたり、2008年が当たり年になった戸松遥が紫穂役だったり声優的にも楽しめた。

31,マリア様がみてる4thシーズン,B

瞳子デレをアニメで見れた、というだけ。原作読者にとっては、とにかく超特急で筋をなぞったという印象ばかりでした。あと、エンディングが無闇とエロかった。

35,鉄腕バーディー DECODE:02 (2期),B

宇宙人同士の復讐劇と、新聞部の話と惨劇のあとの話をそれぞれ並行させて最後に憎悪の連鎖を乗り越えていくポジティブな結末にまとめあげる。完成度の高い構成でした。基本的にナタルの話で、バーディーはずっと後手にまわって活躍の余地があまりなかったのが残念。迫力のあるアクションシーンとか作画も前期に続いて高レベル。でも、さすがに突出してやりたい放題、ってのはやり過ぎだったのでは。話題になったセントラルタワー事件の7話とか最終回とか、そこだけYouTubeとかにあるアニメーターの担当作画集MADみたいで浮きまくってた。

37,おねがいマイメロディ きららっ☆,A

3年間のシリーズでキャラがすっかり確立したマリーランド住人たちを、時間をさかのぼって描くという設定のためにキャラがいじれず、どんどん煮詰まっていった。唯一成長を描けたのがそらら王子なんだけど、それが最後のオチでふっとばされちゃうのはあんまりなような。紙芝居、とかこれまでの資産を食いつぶすだけのような凡作で半年たったときにはどうなることかと思ったけど、ただかわいくおねがいするだけ、というマイメロのヒロインとしての存在意義へのメタ言及が始まってからはすごかった。バク十一郎のショタパワーがマイメロを上回ると、主人公補正で守られた「かわいさ」で万年他力本願なマイメロの応援するだけのスタンスがファンシーキャラの立ち位置を身もフタもなく体現していたのが露になってしまうし、やれることはやり尽くしたという感じで、マイメロシリーズの終わりとしてはふさわしかった。
シリーズ全体をふりかえっても、とにかく立ちまくるキャラを輩出した点では他を圧倒していた。

42,CLANNAD AFTER STORY (クラナド 2期),E

見た人の願いを叶えてくれる不思議な光、というのは逆で、叶えられた想いが光になるのではないか。想いは親から子、子から孫へと受け継がれていく。渚は古河家の両親の、汐は渚と朋也の、想いそのものでもある。だから、人々の想いが光となった世界で、少女は私はこの世界そのものだと言うんだろう。「終わってしまった世界」というのは実は「まだなにもはじまっていない世界」でもあって、「父母未生以前」みたいなもの。だから、朋也が渚との出会いを選んだときに全てが始まり、終末世界は消える。

男手一つで朋也を育てる、と言った父はどこでどうしたのか酒浸りで廃人同様になって息子は家に寄り付かなくなるし警察にはつかまるしで散々だった。物語では親子は和解するわけだが、その後父は母つまり朋也の祖母の家に帰ってしまい、むしろ子育てという呪縛から解放されたというふうにしか見えなかった。少年の朋也にとって優しかった父親が、なぜ憎悪の対象になったのか。そこには大人になっていく子供と親との関係という問題があるはずで、それをすっとばしてただ和解という結果だけ見せられても説得力がうまれるわけがない。子供が生まれて父親になって、それで自分は大人ですといわれたって、その子供も大人になっていくという部分が抜け落ちてるんだからまた同じ問題が突きつけられることにならざるをえない。
だいたい、最愛の妻の忘れ形見を失って雪の中で倒れた朋也はなんだったの。不幸に押し潰されるにしろ乗り越えるにしろ、そこまで追いつめられた人間のその先を描くのはかなりエネルギーのいることだとは思う。でもそれが夢でよかったねで終わるんじゃそのエピソードになんの意味があったのか全然わからない。ただ泣かせたかっただけにしか思えない。その先を描かないでいいからって、不幸をエスカレートさせてんじゃねえよ、とも思った。

登場人物それぞれが主体的に動いてドラマを進めていくというより、既存の家族観といった枠組みに寄りかかってキャラを動かしているという感じで、展開に詰まると街の伝説や終わった世界の物語といったファンタジー的な仕掛けが顔を出してくるから話は破綻するしキャラクターは説得力をもたないし、どうにもならない。

44,CLANNAD (クラナド通期),D

作画演出ともに高いレベルで光ったエピソードも多く、前期はBつけたんだけれども。萌えキャラの学園ものをそのまま続けて就職、結婚、出産と描いて家族、特に父親というものを描こうとしたという点で記憶されてはしかるべきなんだろう。
(リストはここまで)