福井晴敏「亡国のイージス」

亡国のイージス
お勧め度:AA-

亡国のイージス 上 (講談社文庫)

亡国のイージス 上 (講談社文庫)

亡国のイージス 下(講談社文庫)

亡国のイージス 下(講談社文庫)

序章が長い。なんかキャラの掘り下げがうっとおしかったです。っていうか、艦長のキャラを掘り下げれば掘り下げるほど、説得力が薄くなるような気がしました。キャラの掘り下げとアクションの両立という点では五條瑛「プラチナ・ビーズ」の方が好きかなあ。プラチナは終わり方が不満だったけど。
さて、本書はいくつか仕掛けもあったりして、中盤に物語が加速しだしてからは一気に読み進めます。文庫版上巻最後のセリフとか、カッコいいし。で、絶体絶命のピンチを迎えて、ここがクライマックスかと思っても、まだまだページがいっぱい残ってて、ちょっと疲れました。不満多いけど、うまいリズムでハラハラを引っ張ってトコトン盛り上げてくとことか充分楽しめるんでダブルA。