荒川三喜夫「ピアノのムシ」

ピアノのムシ 1 (芳文社コミックス)

ピアノのムシ 1 (芳文社コミックス)

腕は超一流でも性格に難ありなピアノ調律師を主人公にしたマンガ。ピアノの調律というネタの新奇さと広がりでまず読ませます。主人公は客がくればケンカを売る、トンデモない男だけれど、その手にかかればどんなピアノも最高の音を蘇らせる、とか業界にはびこるボッタクリを暴き立て詐欺師をやりこめる、という筋立ても分かり易く痛快です。基本はピアノに係る人間ドラマですが、中心があくまでピアノでブレないところが好きです。その分人間ドラマの方は淡白で、かなりアッサリしてるのは好みが分かれるかもしれません。ただ途中から新人調律師の女の子が登場して、人間ドラマの方にも深みが出てきました。現在2巻まで出てます。
掲載誌は週刊漫画Times、特攻の島とか信長のシェフとか連載してる雑誌ですね。なんか線のスッキリした絵で表紙もオシャレだし、KissとかFlowersとか、そのあたりかと思いました。まあ読めば話は青年マンガなんですけどね。今が旬の面白いマンガだと思います。