万城目学「鴨川ホルモー」

鴨川ホルモー (角川文庫)

鴨川ホルモー (角川文庫)

京都の学生が、普通とはちょっと違う京都で不思議な体験をする話。森見登美彦とかぶるんだけど、森見は日常と非日常を等価に扱って異化作用をおこしているのに対し、万城目は非日常的な設定はあくまで小道具として使っていて、まあ普通にラブコメです。キャラクターで話を転がしていくのは最近はやりのラノベ風味。気に入ったら、本作にちょこっとだけ出てくる人物や設定を膨らませた短編集「ホルモー六景」も楽しめます。