白井カイウ・出水ぽすか「約束のネバーランド」

帯に4巻が脱獄編フィナーレ、と書いてある。密度の濃いサスペンスで、一気にクライマックスに向かうようだ。ハウスを脱獄するだけでは話は終わらないと思うが、どう続けるのか期待せずにはいられない。
首筋のナンバーについては考察があった。通し番号(納品番号?)を逆にしたものではないか、という推定で、説得力はある。ただなぜ逆にしてるのかは不明。子供に一連番号だと悟られないようにするためか?生まれた時から、周り中みんなついてるんだし、そういうものだと思うだけではないのか。むしろ逆にしてある方が、興味を引くのではないか。毎日勉強して知能を発達させてる子供たちなんだし。他に何か意味があるのだろうか。
コミックスのカバーを外した表紙の絵が、伏線になってる。1巻は少女時代のイザベラ。
2巻は、3巻で出てくる謎のペンと、「B 06-32」という記号。それからフィルがミネルヴァの蔵書印の絵と"HARVEST"の文字を書いてる。そもそも蔵書印の秘密に気づいたのがフィルだし、なぜか重要な場面に居合わせてることが多い気もする。フィルはコミックスのカバーに3冊とも入ってるし、何か重要なカギになるのかもしれない。
3巻は水浸しになった門とグランマのシルエット。周りに散乱する封筒と手紙には焼け焦げたような跡。これは過去のことなのか未来のことなのか。
レイがクローネに差し出した「別の餌」がなんなのかもまだ不明。イザベラの信用を失墜させる事実で、ハウス内ですぐ確認できるものだが、イザベラ当人も知らないはずのもの。当人が知らない事情であるならば、イザベラの不正なり偽装を暴いたというものではない。イザベラが子供を「制御」できていない証拠、というものがあるなら条件には合致するが、グランマがスルーするのはおかしい。例えば、グランマがイザベラを手駒として使うために、何か記録を改竄していて、その痕跡が残ってるけれど、改竄がグランマによるものであることまではわからない、というようなものならば条件には合致する。ただそうなると、レイはノーマンたちに話してる以上に農園システムに詳しいということになる。
なお、グランマは、イザベラがエマたちを制御しているのと同様に、イザベラを「制御」していたらしい。つまりイザベラも、脱獄しようとしていた、ということらしい。
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約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
約束のネバーランド 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)