小野不由美「白銀の墟 玄の月」

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)

  • 作者:小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/10/12
  • メディア: 文庫
白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)

  • 作者:小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/10/12
  • メディア: 文庫

前作「黄昏の岸 暁の天」から18年、待望の続刊。18年ぶり新刊、と言われてたけど、その間短編集も出てたし、厳密にはそうじゃないんだけど、本編の続きという意味では確かに18年ぶり。作者の言では、十二国記がこれで一応完結となるとのこと。全4巻の長編で、後半は来月刊行。なので、いいとこ、というかスゴイとこで終わったまま1ヶ月待つ仕組み。謎は深まるばかりなんだけれど、未回収の伏線として「帰山」「落照の獄」は読み返しといた方がいいみたい。読み味はミステリ、ちょっとホラーっぽい感じ。鳩怖い。「月の影 影の海」を思い出します、
十二国記って、陽子の物語なんだと思ってたけど、泰麒の物語だったんだなあ。「魔性の子」が最初に書かれたことは、やっぱり意味のあることなんだな。ただみんな誤解してるのは、泰麒の印象って「迷宮の岸」の印象が強くて、李斎も景麒も「お小さくて稚くて」で読者も引きずられるんだけど、今は「魔性の子」以後だからな。

ネタバレですが、阿選について鋭い考察が出てたのでメモ。
【白銀の墟 玄の月】阿選が絶対にアレを受け得ない理由 │ 腹ぺこクマが踊りだす
あと、麒麟は自分が選んだ王以外には叩頭「できない」ってのを琅燦が知らないってことはないと思うんだ。

小野不由美「落照の獄」 - ねこまくら
「丕緒の鳥」小野不由美 - ねこまくら