木之下あかね「レンズブルク女子寄宿学校の日常」

pixivに投稿したマンガのkindle配信バージョン。東西冷戦下の西ドイツを舞台に東側との諜報戦を繰り広げる、才能ある少女たちの「日常」ガンスリンガーガールとか思い出すけれど、ああした切ない悲壮感は無い。むしろ福祉公社から自立した少女たちが自分達の意志で戦う、みたいな。東独の孤児院、というとモンスターとかも思い出す。上巻は1エピソード数ページの短編集、中下巻はそうしたエピソードを受けて、ノックス・バリウム「闇の外套」を巡る虚々実々の駆け引きから敵の大物との対決に至る続き物。スパイものとしての緊迫したサスペンスも楽しめるし、女子寄宿学校の百合っぽい日常もあるし、おすすめ。