投資と融資のギャップ

要は、投資は儲けが出ないとリターンがないのに、融資は儲けが出なくてもリターンがある、というギャップのこと。融資へのリターンは、その融資されたお金の運用利益と、関連していない。

もともとのテキストはイスラム銀行に関する説明。
「投資」の語の使い方に違和感がありますが、一般的には株式投資と債券投資の違いという文脈で言及されるような点ではないかと思われます。融資でも債券投資でも、投資家は基本的には、調達された資金が生み出す事業利益に関わりなく、決まった額の利息を受け取ります。ただし、債務者/社債発行体は事業利益を上回る金利を支払っていたら行き詰まるに決まってますし、そうなれば元本も割り込むことになるかもしれません。事業利益と金利が全く無関係でいられるというものではありません。もっと言えば、資金調達者が債務超過になった場合、融資または債券投資のリターンは事業利益にダイレクトに関係します。
そうした観点から、企業のキャッシュフローに対する権益として、株式はコールオプション、債券はプットオプションに相当すると言われます。