ゴースト・イン・ザ・シェル

IMAX3Dで見てきました。3Dの没入感は強かったですね。
押井守が。これは実写映像を素材にしたアニメ映画だ、と言ってましたが、まさにそんな感じ。アニメが実写映像に近づく一方で、実写はアニメに近づいていく。ディズニーも美女と野獣のアニメ版をそのまま実写化してるし。なんなんだろう。
で、映画の中身はというと、アニメのシーンをそのまま実写化してたりとか、「攻殻」的イメージにたっぷりと浸れます。再現度ハンパないです。アジアっぽい未来都市はホログラムだかARだか、デジタルイメージに溢れてて、道をでっかい鯉が泳いでたり、ビルぐらいあるでっかい姉ちゃんや兄ちゃんがなんだかわかんない宣伝してたりして、ブレードランナーとかとはまた違った、異様な風景です。フチコマ出てこないけど、犬は出てきます。押井好みなでかい犬。
でも、このお話は「攻殻」じゃないよねえ。換骨奪胎。少佐がアジア系俳優ではない、スカーレット・ヨハンセンがキャスティングされてることも含めて、筋は通ってるし、確かにシェルの中のゴーストの話です。素材もこれまで制作されてきたいろんなアニメ作品から色々取ってきて監督のリスペクトは感じる。けど、えらくウェットな話になってる。ハリウッドで米国市場向けに作るとこうなるのかなあ。敵役が人形使いっぽいけど人形使いじゃないのも、なんかダマされたような感じ。
冒頭の有名なシーン、ビルの上からダイブして光学迷彩で消えるとこ、原作は外交特権で手の出せないスパイを暗殺するんで、姿を隠す意味があったんだけど、映画だとなんで消える必要があったのかよくわからない。別に光学迷彩は空が飛べる機能じゃないんだけれど。
ゴーストはsoulだと、何度か繰り返してた。初見の客にリーチしようとしてたのかなあ。あと「義体」は英語のセリフではsynchronized shell と言ってた気がした。
しかし、ビートたけしが出るのは知ってたけど、桃井かおりが出てきたのは驚いた。しかもビートたけしは一人だけ日本語喋ってるのに桃井かおりのセリフ英語だし。

映画見てから、改めて押井守攻殻機動隊Ghost in the Shell見たら、やっぱりカッコよかった。