カズオ・イシグロ「日の名残り」

日の名残り (中公文庫)

日の名残り (中公文庫)

間違えちゃった人たちの話。人生をかけて信じていたものが間違いだったとか、全てを捧げてきたものが無価値になって忘れられようとしているとか、フィッツジェラルドっぽいんだけど、最後がポジティブに終わってるあたりでノーベル賞取れたのかな。語り手となる主人公がバリバリの英国執事で、全編品のある文章、というか持ってまわった言い回しになってるところがそこはかとないユーモアになってる。映画にもなってて、こちらは「マーガレット・サッチャー」「Mrホームズ 名探偵最後の事件」と並ぶ3大老人映画。