ケムリクサ

他に誰もいない廃墟世界で、ヒトっぽい姉妹が赤虫と戦い、水を探して生き抜く話。
「ケムリクサ」は実体化したエネルギーみたいなものかと思ったけれど、操作して機能を制御したり、メモを書き込んだり、なんかマシンのようでもある。元になった自主制作アニメではタバコっぽい外見で、ケムリクサの名称も自然だったけど、葉脈が浮き上がる透明な葉っぱみたいになったので咄嗟に名前との関連がわからなかった。でも使い切ると煙になって消えるからケムリクサなんだな。
姉妹たちの本体もケムリクサらしい。で、ケムリクサを維持するためには水が必要なんだけれど、この世界では水が貴重でなかなか手に入らない。水を探すために「壁」を超えて危険な未知の領域を探索すべきか迷っていた。そこに、突然記憶喪失の青年、わかばが出現した。自分は人間だと主張するが、自分たちとは違い、「虫」でもない未知の対象に姉妹たちは強く警戒する。とはいえ結局それがきっかけとなって、リン、リツ、リナとわかばの一同は水探索の冒険に出かけることになる。
姉妹たちはそれぞれ機能が特化してるらしく、リンが見えるほどにはリナは遠くが見えない。わかばが感じる匂いとか、暑い寒いとかの感覚はリナたちにはわからないらしい。
視覚と体力のリンは戦闘向き。リツ姉はケムリクサの樹(?)を育ててその根を自在に操り、住居にしてる廃電車の車両の脚にしたり、周囲に伝送路を張って自身の聴覚と合わせて索敵したり、と支援要員。リナは分裂(分割?)してクローンみたいに増えたらしい。何でも食べて、食べたものを自由に再合成したりするみたい。他にもリクとかリョウとか姉妹がいたみたいなんだけれど……
赤虫は戦闘もしくは警備用のドローンが暴走してるような感じで、紅い霧の中に潜んでいる。どうもケムリクサに反応して攻撃してくるらしい。
7話まできたけれど、一つ新しいことがわかるとまた謎が増えるという感じで、うまい具合に焦らされてます。
なんだか随所でけもフレっぽさを感じるのは、やっぱたつき監督の作家性というか、書きたいことがすごく明確に決まってるんじゃないか。何を書いてもアタゴオルになる、ますむらひろしみたい。