サラ・パレツキー 「ブラック・リスト」

ブラック・リスト (ハヤカワ・ノヴェルズ)

ブラック・リスト (ハヤカワ・ノヴェルズ)

ポスト9.11のハードボイルド。
1947年10月、非米活動委員会の公聴会に始まる大々的な反共キャンペーン、いわゆるマッカーシー旋風と9.11以降の反テロリストキャンペーンを重ねて、政治的キャンペーンと偏見がもたらす心の影と一人戦う探偵ヴィクの活躍。同時に、気の強い二人のばあさんと孫娘の大げんかにおばさん探偵が振り回される話でもあります。前作は重たいテーマに負けた感もあったけど、今作はストーリーも起伏に富んでいて上下二段組み467ページを一気に読ませます。90歳のばあさんでもアクションシーンをこなせるんだから、ヴィクも年だなんて嘆いてる場合じゃない。でも食事を食べそびれるシーンばかりでてくるので、たまにとる食事がスナックみたいなのだったりすると、身体もたんだろうと本気で心配になる。

ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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