宮部みゆき「模倣犯」

模倣犯
お勧め度:AA

模倣犯1 (新潮文庫)

模倣犯1 (新潮文庫)

  • 作者:宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/11/26
  • メディア: 文庫
模倣犯2 (新潮文庫)

模倣犯2 (新潮文庫)

  • 作者:宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/11/26
  • メディア: 文庫
模倣犯3 (新潮文庫)

模倣犯3 (新潮文庫)

  • 作者:宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/11/26
  • メディア: 文庫
模倣犯(四) (新潮文庫)

模倣犯(四) (新潮文庫)

  • 作者:宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/12/22
  • メディア: 文庫
模倣犯(五) (新潮文庫)

模倣犯(五) (新潮文庫)

  • 作者:宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/12/22
  • メディア: 文庫

最後にカタルシスがあって、けっこう楽しめた。長かったけど。要するに、「主観的には天才的な犯罪者の完全犯罪とかっつっても、ハタから見ればバカ丸出し」って話なのね。拾われたケータイとか、張りっぱなしの伏線みたいのがいっぱいあって気になったんだけど、あれは伏線じゃなくって「完全犯罪どころか穴だらけ」っていう描写だったのね。豆腐屋のおじいさんみたいな「まとも」な人間をかかせると宮部みゆきってうまいんだけども。学歴とかジェンダーとか、被害者と加害者とかマスコミと遺族とか、類型の場合わけでキャラを作ってるような感じで、そのへんは気になりました。そば屋の妹の由美ちゃん好きだったんだけど、全然救われないで終わっちゃうし。対称的に、主人公のライターは妙に作者にひいきされてる気がした。でも「火車」とかよりはこっちが好き。