「ドクター・スリープ」

「シャイニング」の続編。オーバールックホテルの惨劇から40年後の物語。スティーヴン・キングの小説の映画化。
そもそも「シャイニング」にしてからが、キングの原作小説とキューブリックの映画と、最後の終わり方を含めていろいろ違いがある。キングは当然小説版の続編を書いているわけだけれども、キングの原作、キューブリックの映画、両方をリスペクトして、しっかり「続編」として成立させている。しかし、パンフ買ったら半分くらい「シャイニング」の話が書いてあるし、みんなキューブリックの「シャイニング」が好き過ぎる。
キューブリックの映画は異常心理にウェイトが偏ってて超自然的存在の意味が軽いという点がキングとして不満だったのだが、続編の本作は超自然的存在に重心を置いたことでバランスをとったのだろうか。原作小説の方はダニーのアルコール依存症との戦いがむしろメインくらいの勢いなんだけれど、映画では父との相克に統合されている。原作小説からはいろいろと改変してるけど、キューブリック版を酷評していたキングもこっちは気に入ったみたい。とりあえず好意的なコメントをしている。
レベッカ・ファーガソンのローズ・ザ・ハットはなかなか魅力的な悪役だし、怖いシーンはしっかり怖いし、面白い映画だった。「シャイニング」が好きなら見て損はない。
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